日焼け止め「SPF」と「PA」とは?正しい日焼け止めの選び方を医師が解説

  • 2024.04.15
  • 2023.02.14
日焼け止め「SPF」と「PA」とは?正しい日焼け止めの選び方を医師が解説

「日焼け止めに書いてある『SPF』や『PA』ってなに?」
「日焼け止めは何を基準にして選べば良いの?」
このような疑問はありませんか?

SPF50やPA+++のようにとりあえず数字が大きく、+がたくさん付いている日焼け止めを選ぶ人が多いと思います。

そこでこの記事では、日焼け止めに記載されている「SPF」や「PA」の意味や、使用シーン別に適した日焼け止めの選び方を医師が解説します。

この記事を読めば、肌に負担のない、あなたに合った日焼け止めが選べるでしょう。

日焼け止めの「SPF」と「PA」とは?

日焼け止めの「SPF」と「PA」とは?

日焼けの原因「紫外線」は、波長によって「UV-A」「UV-B」「UV-C」に分けられます。

UV-Cはオゾン層で吸収されてほとんど地表には届かないため、日焼けに関係するのは長い波長のUV-A短い波長のUV-Bの2種類です。

  • UV-A:UV-Bよりも波長が長く、皮膚の深いところにある真皮にダメージを与える
  • UV-B:波長が短く、肌表面や皮膚の浅い場所にダメージを与える

SPFはUV-Bに効果的PAはUV-Aに効果があるとされています。それぞれ詳しく解説します。

UV-B対策に効果的な「SPF」とは

SPFとは、赤くなってヒリヒリする日焼けを起こすUV-B(紫外線B波)の防止効果を示す値です。

SPF1からSPF50まであり、SPF50より高い数値はSPF50+と表記。値が大きいほど高い効果を発揮します。

例えば、『SPF30なら30倍のUV-Bを浴びるまで肌は赤くならない』という意味になります。日焼け止めを塗らず20分で肌が赤くなる場合、SPF30の日焼け止めを塗ると、20分×30倍=600分(10時間)は赤くならない計算です。

UVA対策に効果的な「PA」とは

PAとは、日焼けで皮膚が黒くなる原因UV-A(紫外線A波))の防止効果を示す値です。

「PA+」のように+の数で効果の度合いを示し、+の数が多いほど高い効果を期待できます。+の数は1〜4の4種類で、+が多いほど高い防止効果を発揮します。

「UV-A」と「UV-B」が引き起こす肌への影響

「UV-A」と「UV-B」が引き起こす肌への影響

「SPFとPAの効果はわかったけど、そもそも紫外線ってなぜ肌に悪いの?」と疑問を持つ人もいるでしょう。

ここでは、紫外線「UV-A」と「UV-B」が引き起こす肌への影響を解説します。

肌を黒くするUV-Aの影響

日焼けした後に肌が黒くなる原因はUV-Aの影響です。

UV-Aは波長が長く、皮膚の深いところにある真皮に浸透しメラニン色素を作る色素細胞を刺激します。色素細胞が刺激されるとメラニンの生成を促し、色素沈着による日焼けシミそばかすの原因になります。

また、肌のハリや弾力も奪うので、シワたるみを引き起こす可能性もあるので注意しましょう。

肌に炎症を引き起こすUV-Bの影響

日焼けした後に肌がヒリヒリする原因はUV-Bの影響です。

UV-Bは波長が短く、肌表面や皮膚の浅い場所にダメージを与えることで、肌表面の細胞が傷つき赤く炎症を起こします。

炎症を起こしている場合は、早めに濡れタオルや氷で肌を冷やしてください。炎症を放置すると、シミそばかすの原因になります。

上記のとおり、紫外線の浴びすぎは日焼け・シミ・シワ・そばかすの原因になるので注意しましょう。

とはいえ、紫外線は体内でビタミンDを生成して健康を維持させる働きがあるため、紫外線の浴びなさすぎはおすすめしません。

だからこそ、日焼け対策のために日焼け止めは必須です。

生活シーンによる日焼け止めの選び方

生活シーンによる日焼け止めの選び方

「SPAとPAの数値が高い日焼け止めを選べば安心!」と思っていませんか?

効果が高い日焼け止めには紫外線吸収剤紫外線散乱剤など、肌の刺激となる成分が含まれている場合があり、肌トラブルを引き起こす可能性もあります。

とりあえずSPFとPAの数値が高い日焼け止めを選ぶのではなく、シーンによって日焼け止めを使い分けると良いでしょう。

それでは、生活シーンに適した日焼け止めの選び方を紹介します。

通勤通学や日常生活のとき

通勤通学や日常生活など短時間の外出であれば、SPF10〜20・PA+〜PA++ほどの日焼け止めを塗ると良いでしょう。

日焼け止めを塗るときは、外出する15〜20分前がベスト。少し時間を置くほうが肌への定着率が高まります。

スポーツやレジャーのとき

屋外でのスポーツやレジャーであれば、SPF20〜40・PA++〜PA+++ほどの日焼け止めが良いでしょう。炎天下に何時間もいる場合や、紫外線の影響を受けやすい海や山へのレジャーはSPF50+・PA++++がおすすめです。

出先では日焼け止めを持っていき、数時間おきに塗り直すと効果的。日焼け止めだけではなく、帽子や日傘・アームカバーでも日焼け対策をしましょう。

室内にいるとき

外出しない日や在宅ワークでも、紫外線は窓ガラスを通して室内に入り込んできます。

紫外線は日焼け・シミ・シワ・そばかすの原因になるため、室内でも日焼け止めを塗ると良いでしょう。

数値は日常生活時と同じくSPF10〜20・PA+〜PA++がおすすめです。

下記の表を保存していただき、日焼け止め選びの参考にしてくださいね。

生活シーン 通勤通学や日常生活 屋外のスポーツやレジャー 炎天下でのスポーツ・海や山へのレジャー
SPF 10〜20 20〜40 50+
PA +,++ ++,+++ ++++

紫外線を予防する正しい日焼け止めの塗り方

紫外線を予防する正しい日焼け止めの塗り方

日焼け止めを塗ると「白浮きが気になる」「ベタベタする」と感じて、薄く塗ってしまうかもしれません。しかし、日焼け止めの効果を得るためには、適量を肌に塗る必要があります。

まず目安として、1円玉ほどの日焼け止めを手のひらに取り、両頬・額・鼻・あごに分けて置きます。頬や額の広い部位から伸ばし、顔の中心から外側に向かって顔のすみずみまで日焼け止めを馴染ませましょう。2度塗りするとより効果的です。

腕や足に塗る場合、手のひらでらせんを描くよう均一に伸ばしますと、塗り残しやムラがなくなります。

そのほか、紫外線を最大限に予防する方法は下記の3つです。

  • 2〜3時間おきに塗り直す(朝のみはNG)
  • 日焼け止めの分量を守る
  • 冬も日焼け止めを塗る

詳しく解説します。

2時間〜3時間おきに塗り直す

日焼け止めを正しく塗ったとしても、1日中効果が持続するわけではありません。汗をかいたり、衣服や手と触れたりすることで、日焼け止めは少しずつ落ちてしまいます。

日焼け止めの効果を持続するためには、2〜3時間おきの塗り直し(重ね塗り)がオススメです。

長時間お出かけするときは、塗り直し用の日焼け止めを携帯しましょう。手軽に使えるスプレータイプを用意しておくと便利です。

日焼け止めの分量

日焼け止めは商品ごとに適正量が異なるため、塗る前に説明をよく読み、どのくらい量を使えば良いのか確認しましょう。

肌に塗る日焼け止めの分量が少なすぎると十分な効果を得られず、塗りすぎるとベタつき、肌に負担をかけてしまいます。

適正量を守ったうえで、ムラができないよう丁寧に塗り込んでみましょう。

冬も日焼け止めを塗る

紫外線は年間を通して降り注いているため、春秋冬も日焼け対策は欠かせません。

特に乾燥しやすい冬は、皮膚のバリア機能が低下しやすい季節です。バリア機能が低下すると紫外線のダメージを受けやすくなるため、肌が露出している部位を中心にSPF20〜30、PA++ほどの日焼け止めを塗りましょう。

日焼け止め「SPF」と「PA」のまとめ

今回のまとめです。

①SPFはUV-Bを防ぐ効果、PAはUV-Aを防ぐ効果があります。

②日焼けした後に肌が黒くなる原因はUV-A、日焼けした後に肌がヒリヒリする原因はUV-Bの影響です。

③UV-Aは波長が長く皮膚の深いところにある真皮にダメージを与え、UV-Bは波長が短く肌表面にダメージを与えます。

④生活シーンによる日焼け止めの選び方は下記のとおりです。

  • 通勤通学や日常生活:SPF10〜20、PA+〜PA++
  • 屋外でのスポーツやレジャー:SPF20〜40、PA++〜PA+++
  • 炎天下に何時間もいる、紫外線の影響を受けやすいレジャー:SPF50+・PA++++
  • 室内にいるとき:SPF10〜20、PA+〜PA++

⑤日焼け止めは2度塗りすると、塗り残しがなく効果的です。

以上です。

これから医療脱毛を受ける人は、日焼けしていると施術を断られるケースがあります。脱毛中の日焼けがNGな理由は下記にてまとめていますので、合わせてご覧ください。

脱毛中の日焼けがNGな理由とは?対処法と日焼け対策を解説▶︎

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記事の監修者

メンズルシアクリニック 医師野口 健人

経歴

  • 広島大学医学部 卒業
  • 公立学校共済組合近畿中央病院 臨床研修医
  • 美容クリニック 勤務
  • メンズルシアクリニック 勤務

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